染色について

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  • 投稿カテゴリー:染色
  • 投稿の最終変更日:2022-03-19

染色については、職人の知恵と経験と勘に頼るところが大きくなります。また、地方によって使う植物が違ったり、その工程が違ったりします。均一的な色に仕上げていくのはとても難しい技術になります。

 

インディゴはその発酵度合いにより色も変化するようですが、染色の回数と日数によって濃淡が変化します。濃い青を出すためには染色と乾燥を何度も(時には10回以上も)繰り返す必要があるため、何日も同じ作業が繰り返されます。インディゴは発酵させたものだけでなく、生の葉ををすり潰したり、湯がいて抽出した緑もよく利用されます。

 

下に記してあるのは染色材料の一例です。これ以外にも様々な材料が使われます。染色を安定させるために、木材を煮出した液体などが利用されます。

 

材料
ピンクレッドオニオン
深めのピンクdyeing yam ヤム芋の一種 + 灰
むらさきdyeing yam + 灰 + 泥
黄色ターメリック
グレー
緑から薄青インディゴの葉
青から濃紺発酵インディゴ

 

ターメリックは日本ではウコンと呼ばれており、カレーの黄色はターメリックから出てます。ターメリックは生姜系の植物です。

 

グレー色を混色したい時は田んぼの泥などが使われます。

 

先染めと後染め

先染めとは、染色を繊維や糸の段階で行うことです。先染めすることによって色が糸に染みるので脱色が起こりにくくなります。落ち着いた色となり 生地自体も落ち着いた印象になります。ストライプやチェックの柄などを製作するには 先染めの糸が必要となります。

後染めとは、染色を生地になった段階で行うことです。先染めに比べて明るい印象になりますが、脱色率が高くなります。また、生地の色に細かな濃淡ができ、光の当たり具合で見た目が少し変化します。

後染めに比べ先染めはコストが高くなるため、先染めを高級と捉える傾向もありますが、先染めと後染めでは色落ち具合が異なり、色落ちを楽しむなら後染めが適しているといわれます。デニムなどは 先染めのデニムは全体にぼんやりと色落ちしますが、後染めは濃淡のある色落ちになり あえて後染めが好まれたりします。