「ラオスにいったい何があるというのですか」という村上春樹氏の紀行文集があります。そんなタイトルがついてしまう国、それがラオスです。かつては忘れられた国と呼ばれ、現代の日本においてもその位置すらわからない人は多いのかもしれません。海に接しておらず、国土の約70％が森林という内陸国であるために物資輸送が困難であり、経済的にはとても遅れています。
ラオスは、中国、ミャンマー、タイ、カンボジア、ベトナムの五か国に囲まれています。その国の形はイタリアの形と似ているような気もします。国土面積は約236800KM²、日本の本州面積が約228000KM²ですからほぼ同じ大きさです。しかし人口は2018年時点で約712万人、埼玉県人口が約734万人ですから、日本の本州に埼玉県民の方々だけが暮らすという勘定になります。1人当たりの国土面積は、2019年のデータで1KM²あたり31人、これに対して日本が346人です。ちなみに、最高人口密度はマカオの21067人、最低でグリーンランドの0.14人ということです。1KM²あたり2万人以上の国か0.14人の国、どちらがお好みでしょうか。
