ルアンパバーンという街

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  • 投稿カテゴリー:ラオス
  • 投稿の最終変更日:2022-07-05

「ラオスに行ってきたよ。」
「どこに行った?」
「ビエンチャンとバンビエン」
「なぜ? ラオス=ルアンパバーンだ。」
インド人の友人が日本に立ち寄った際、私たちの会話の結果として生まれた答えは「ラオス=ルアンパバーン。」でした。彼は淡々とルアンパバーンの良さを語り続けました。

ルアンパバーンは小さな街です。古都として知られ世界遺産にも指定されていますが、中心部を歩いて回るだけなら一日でも余るくらいでしょうか。現地の若者と会話したとき、日本に京都というルアンパバーンのような街があって人口が100万人以上だよ、というと100万人?とぶったまげていました。(京都市の人口は2020年約145万人。)一つの都市に100万人というのは、考えられない数字のようです。JICAさんの2016年データによると、この街の人口は約9万人となっています。ただ、コロナ下で観光客が途絶えた状況ならさらに少なくなっていると考えられます。ちなみに、世界遺産として知られるルアンパバーンはルアンパバーン郡という地名になり、ルアンパバーン県といわれる広域を指す地域名もあります。

この街を歩くと若さを感じます。ホテルやレストランのスタッフはみんな若く、彼らのホスピタリティをとても心地よく感じます。街では若い女の子がヘルメットもかぶらずバイクで二人乗りをして走り回っていたり、時には小学生のような子供が3人乗りでバイクで走っていたりします。ヘルメットをかぶらないことも、子供がバイクに乗ることも駄目なことらしいのですが、警察はほとんど何も言わないそうです。一方、小さな女の子がきれいとは言えない出で立ちで通り沿いに座り、バケツに入れた野菜を売っています。学校には行けないのでしょう。

ラオスに何があるというのですか? そう何もないのかもしれないけれど、世界遺産という華やかさとその地に生きるという現実が、自由に安全に穏やかにシンクロしている風景そのものが、この地の魅力なのかもしれません。

ナムカーン川にかかる竹橋